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で、税関で渡航書を出す。
「この書類は何でしょうか?」
税関のおねえさんが丁寧な口調で
わたしに尋ねる。
この「帰国のための渡航書」
という書類を
見たことがあまりなさそうだ。
ココで最後での
「ローマでかくかくしかじか」の
説明をした。
いくつかのまた丁寧な質問に
こたえる。
「それは大変な事でしたねぇ。
本当にお疲れ様でございました。」
とても丁寧なことば、
というか日本語と
態度でねぎらってくれた。
嬉しい。
これまでの疲れが少し
ほぐれていく気がした。
このあまりに丁寧な日本語
少し文語調かなぁ、という感じに
少々の不自然さを感じながらも。
それでもまだ税関のおねえさんは
三つ折りのその書類を
左手から右、オモテ、ウラ、
と眺めまわしている。
もう見るとこないでしょうがぁ!
とこちらは思うくらいに
じっくりじっくり、と。
そして
書類に目を落としたままで
わたしに聞いた。
「ところで。
このたびはいつ迄 日本にご滞在?」
❗️❗️❗️❗️❗️
衝撃だ。
いったいわたしは
ヒトサマに ナニモノと
思われる姿になって帰国したというのだ!
いまおねえさんが眺めている渡航書
そのものが
わたしが日本人であることの
証ではないのか⁉︎
衝撃のあまり
しばし無言、
コトバがでなかったのである。
無言時間の長さに
おねえさんは書類から目をあげ
わたしの顔を見た。
そこで
ようやく出たわたしのセリフは
「たぶん、死ぬまでですよ。」
今度はおねえさんが無言。
しばし見つめあうふたり
・・・・・。
おねえさんは渡航書を三つ折りに
丁寧に畳み
こちらを正面にしてわたしに差し出し
深々頭を下げた。
「大変失礼いたしました!」
この税関のおねえさんのセリフを持って
ローマから3日間の
このハナシ、ようやく終える。
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この前に受けたサガプリヤの
スターサファイアのセッション、
この3日間の後日談。
はたまたFlamencoの旅。
何処にむかうか?
また続きを
書かせていただく所存です✨
(その24に続く)
その24
その24
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